管理機能統合のプロセス
会計・財務の統合
会計プロセスの透明性を高め、迅速かつ正確な経営判断が可能な財務基盤を構築します。
統合後の目指す姿(ゴール)
- 不適切な会計処理を是正し、会計・財務処理の適正性を確保します
- グループ一体での迅速な決算手続を可能にする仕組みを構築します
会計・財務PMIで起こりがちな失敗例

具体的な取り組み
M&A後の会計・財務プロセスを適正化・連携させ、
正確な業績管理とコストシナジーの創出を実現します。
①会計・財務関係の処理の適正性
譲渡側の過去の会計処理に誤りがあれば是正し、今後の適正な処理を担保する体制とルールを構築します。

②会計・財務手続の連携
譲受側と譲渡側の会計・財務手続を連携させ、グループとして一体的かつ迅速な経理体制を構築します。

③従業員との個別労働契約の適正化
キーパーソンが離職に至ることのないよう、従業員との契約関係の不備を是正し、より良い労働環境へと改善します。

④人材配置の最適化
グループとしての一体性を強化し、人材活用の観点から最適な人員配置を実現します。

留意点
中小企業とのM&Aでは、経理担当者の不足、不適切な会計処理、月次決算の遅延、データ分析の未習慣化といった課題を抱えていることが少なくありません。 そのため、M&Aの形態を問わず、会計・財務プロセスの適正化や業績管理体制の構築は、PMIにおける極めて重要なテーマとして取り組む必要があります。 その上で、M&Aの実施形態によって留意すべき点が異なります。
■株式譲渡の場合
譲渡側の法人格は維持されるため、会計・財務手続は原則としてそのまま維持されます。
■事業譲渡・合併・吸収分割の場合
譲渡側の会計・財務手続が譲受側に完全に統合されるため、会計データを確実に引き継ぐ必要があります。 資産・負債の評価額のみならず、減価償却の方法や耐用年数といった処理方法の引継ぎや変更も必要となります。
法務の統合
法務リスクを網羅的に洗い出し、コンプライアンスを徹底した強固なガバナンス体制を構築します。
統合後の目指す姿(ゴール)
- 法的な課題やリスクに適切に対応し、法令遵守を徹底します
- 会社組織を再整備し、円滑な事業運営が可能な内部体制を構築します
- 契約関係を見直し、外部関係者との関係を最適化します
法務PMIで起こりがちな失敗例
具体的な取り組み
M&Aに伴う法的な課題やリスクに適切に対応し、法令遵守を前提とした健全な会社組織の構築を支援します。

①法令遵守等
事業運営に必要な許認可の維持から、個人情報や知的財産権の管理まで、法令遵守体制の構築を全面的にサポートします。

②会社組織・内部規程の整備
契約関係を見直し、外部関係者との関係を改善することで、不利な取引条件の是正や事業運営上のリスク低減を目指します。

③外部関係者との関係の適正化
契約関係を見直し、外部関係者との関係を改善することで、不利な取引条件の是正や事業運営上のリスク低減を目指します。

ITシステムの統合
業務効率とセキュリティを両立する、最適なIT環境の構築を支援します。
統合後の目指す姿(ゴール)
- 双方の業務効率向上に寄与するITシステムを、費用対効果を鑑み整備します
- ITシステムに潜むリスクを低減し、安全な利用環境を構築します
ITシステムPMIで起こりがちな失敗例

具体的な取り組み
M&Aを契機にITシステムの在り方を見直し、業務効率の向上とセキュリティリスクの低減を実現します。
①ITシステムの再検討
適切な経営管理や業務効率化に不可欠なITシステムについて、M&Aを契機に全体像を見直し、コストと効果のバランスを鑑みながら最適な形を追求します。

②ITシステムに関するリスクへの対応
ITシステムに潜むライセンス違反や情報セキュリティといったリスクを洗い出し、適切な管理体制の構築を支援します。


